リフォーム会社ホームページに必要なもの


注文住宅を受注する建築会社だけでなく、最近ではリフォームやリノベーションを主力とする建築会社も増えています。

かつては、紹介や先代からの顧客からの依頼で数棟の建築を手掛けられる時代もありましたが、令和の現代ではそのような状況は少なくなりつつあります。

インターネットの普及により、顧客はさまざまな情報を簡単に手に入れることができ、以前とは異なるアプローチが求められています。

比較される時代の到来

リフォーム事業を行っているのは、もはや建築会社だけではありません。

ホームセンターや家電量販店も、設備の交換や小規模なリフォームに対応するようになり、顧客はさまざまな選択肢を持っています。

例えば、キッチンやユニットバスの交換を検討しているお客様がホームセンターで商品を見た場合、その場で価格をスマホに撮影し、後でじっくり検討することができます。

このように、消費者はまずネットで調べ、他社の価格や性能を比較します。ここで重要なのは、情報が得られない会社は検討の対象外になるという点です。

もしホームページがない、もしくはあっても顧客が求める情報が掲載されていない場合、その会社は選ばれません。

ホームページを持ち、適切な情報を提供することは、現代の建築会社にとって不可欠です。

顧客の心理と金額表示の重要性

リフォームやリノベーションなど大きな投資を伴う案件では、顧客は最初に「どのくらいの費用がかかるのか」を知りたがります。

しかし、多くの建築会社は金額の明示を避け、問い合わせがあった際に商談の中で価格を提示したいと考えています。

確かに、現場によって価格が異なるため一概には言えない部分もありますが、価格を明示しないと顧客は他社に流れてしまうことが多いのです。

かつて、あるリフォーム会社が新聞折込チラシに金額を表示して大きな反響を得た事例があります。その反面、別の工務店は、金額を一切掲載せず「見積もり無料」とだけ記載したチラシを配布しましたが、ほとんど反応がありませんでした。現代では、この傾向がさらに強まっています。

ネット上で金額の情報が簡単に手に入る現在、具体的な価格を提示しない限り、顧客からの問い合わせは期待できません。

施工事例での価格表示がもたらす効果

施工事例は、単に「こんなに綺麗になりました」「こんなに便利になりました」というビジュアルを見せるだけではなく、顧客に「この価格でここまで改善できる」というメッセージを伝えるためのものです。顧客は、費用対効果を最も気にします。

そのため、事例には価格を明示し、どの程度のコストでどんな仕上がりになるのかを具体的に示すことが重要です。

また、SEO(検索エンジン最適化)の観点からも、施工事例は大きな役割を果たします。

例えば、リフォームやリノベーションに関する具体的なキーワードを使用し、顧客が検索しやすい形で情報を提供することで、検索結果で上位に表示されるチャンスが広がります。

このあたりの詳細なSEO対策については、他社との競合もありますので、個別にご相談いただければと思います。

売るべきは「自社の特徴」より「商品」

多くの建築会社は「うちは〇〇年の実績がある」「丁寧でマナーの良い施工が強みだ」と、自社の歴史や技術をアピールしたがります。

もちろん、自社の強みをアピールすることは大切ですが、顧客が本当に知りたいのは「どんな商品を提供しているか」です。

たとえば、リフォームを考えている顧客は、キッチンやユニットバスの性能や特徴に興味があります。

商品にはそれぞれ特徴があり、性能差もあります。建築会社の営業担当者がこれらの商品について詳しく説明できれば、顧客の信頼を得ることができるでしょう。

リフォームやリノベーションの場合、建築会社は実質的に「商品」を販売していることになります。

顧客は今使っている設備よりも使い勝手が良くなることを期待しています。建築会社が商品に精通し、魅力を伝えることが、結果的に顧客満足度を高めることにつながります。

ショールームでの体験を活かす

メーカーのショールームは全国各地にあり、新商品が出るたびに実際に商品を見て触れることができます。

これを利用し、ショールームで撮影した写真や説明をブログ形式でホームページに掲載することで、顧客に最新の情報を提供するとともにSEO対策としても効果的なページが作れます。

顧客に対して積極的にアピールするためには、体験を通じた情報発信が非常に重要です。

また、ショールームに足を運べない場合でも、代理店に依頼して撮影をしてもらうことができます。

その際、商品の特徴や実際に使用した感想をしっかりとヒアリングし、ホームページで詳しく紹介することで、より多くの情報を提供することが可能です。

現場を活かした広告

最近では、足場を組んだ現場でQRコードを表示するケースが増えています。

工事現場のシートにQRコードを掲示し、通行人や近隣住民が簡単に読み取れるようにすることで、会社のホームページへ誘導することができます。

足場が不要な現場でも、「工事中ご迷惑看板」にQRコードを追加するなどして、現場を広告の場として活用することができます。工事現場は単なる作業場ではなく、会社を宣伝するための重要なポイントでもあります。

まとめ

これまで述べた内容を踏まえ、建築会社、特にリフォーム業を主力とする会社がホームページに取り入れるべきコンテンツは以下の通りです。

  • 施工事例(価格表示付き) 金額を明示することで、顧客に「どの程度のコストでどんな成果が得られるか」を具体的に伝えることが重要です。
  • 建築ブログ(最新の商品情報やショールーム体験) 最新のキッチンやユニットバスに関する情報を提供し、SEO対策にもつながる記事を作成しましょう。
  • 自社の強み 自社の実績や丁寧な施工など、他社との差別化ポイントをわかりやすく伝えます。
  • 会社紹介 会社の歴史や理念、スタッフの紹介など、顧客に信頼感を与えるコンテンツを充実させることが大切です。

これらの基本的な構成を押さえることで、ホームページが顧客の信頼を得やすくなり、さらに継続的に更新を続けることで息の長いサイト運営が可能となります。